前半戦終了。ヤクルト独走?

プロ野球の前半戦が、終了し、セ・リーグはヤクルトが独走態勢に入りつつあります。
今年は、計算できる先発が4人いて、中継ぎ抑えも安定していること、昨年の勢いや自信があることから
例年になく、期待していたのですが、まさか、ここまでの独走態勢に入るとは思っても見ませんでした。

独走の理由は、戦力の充実ではなさそうです。
先発の4人も、村中が早々に離脱し、由規も交流戦で離脱。石川も昨年後半のような安定感もなく、勝ったり負けたり。
結局、安定していたのは館山1人。5人目に期待した増渕も、あまりよくない。
リリーフも、ここ3年間安定していた松岡が不安定な上、抑えの林も調子が悪い。
開幕前に期待してた投手陣は、ほとんど期待はずれの状況です。

打撃は、期待以上で、特に畠山が広沢以来の本格的な日本人4番バッターに成長したことや、
4月終わりから5月半ばのバレンティンの活躍は、大きいです。が
昨年後半の快進撃中にクリーンナップに定着した飯原が絶不調で、ほとんど2軍にいたり 、
やはり昨年4番で快進撃を支えたホワイトセルが、昨年ほどの安定感はないので、
決して、打線が 独走の理由ではありません。

実際、ここまで独走しているのに、総得点239点に対し総失点241点と失点の方が多い。
選手の個人成績の大半は、いかに点を取ったか、いかに失点を防いだかに集約されますので、
失点の方が多いチームの、選手の成績がたいしたことはないのは当然といえば当然です。

とすると、小川監督の采配?という気がしてきます。
確かに、失点の方が多いのに独走しているのは、競り合った試合にとても強いからで、
そういう部分で監督の采配の差がでるという話もあります。
ただ、監督の采配で、それほど勝敗は変わらないとも言われています。
そんなわけで、失点の方が多いチームの謎の独走という状況です。

あえて、小川監督の采配の特徴をあげると、代走の重用という点があります。
ベンチに、代走専門と思える選手が2人(現在だと、三輪と野口)ほどいます。
代走専門が2人もいますので、代打は手薄です。
ここぞの勝負の場面で、代走の三輪を使います。
クリーンナップのホワイトセルや畠山にも平気で代走を送ります。
代走の格としては野口より三輪が上で、三輪を代走に使うと監督が勝負を掛けていることが
チーム全体に伝わります。
たとえば7回あたりにチャンスが来ても、代走三輪を使わないと、監督は8回か9回に山場がくると
考えているということがチームに伝わります。

そして、実際、三輪は、内野安打で2塁からホームインしたり、
前進守備への痛烈な内野ゴロでサードからホームインしたり
しかも、それが9回や7回の同点のホームインですので
代走起用の強烈さが際立ちます。
それ以外にも、今年は、福地の代走起用や、川本の代走起用での勝利が話題になっています。

確かに、代打起用は、成功率はたかが知れていますので、監督の意思を示せたとしても、
結局尻すぼみになることが多いですが、
代走だと、滅多に失敗はなく、何事もないか大成功かですので、監督の意思をチームに示すのには
適しているのかもしれません。

いずれにしろ不思議な強さを発揮しているスワローズ、この調子で後半戦も頑張って、日本一になってほしいものです。

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