新聞の文章

弁護士は,弁護士会という団体に所属しており,世の常として
その団体内部の仕事という面倒ごとが割り振られています。
(これを,業界用語で会務といいます)。

私は,弁護士会新聞を作る仕事をしています。

だいたい人に原稿を依頼して,その締め切り管理をしていればよいのですが,
まれに取材記事のようなものを書かざるを得なくなることもあります。

そうすると,世の中の新聞の文章がいかに良くできているか思い知ります。
やはり,新聞の文章はプロの文章です。
なかなかあんな風に,簡潔で読みやすく書くことは難しいです。

弁護士仕事で書く文章とは要求されていることが違うので,
弁護士仕事での文章を新聞調にすべきとは思いませんが,
文章を書く難易度で言うと,新聞の記事の文章を書けるようになる
能力というのは,弁護士の文章力よりはるかに高い水準にある気がします。

もっとも,一度そういう目でみると,新聞による文章力のレベルの差は
結構あることも分かります。

そんな中,今回はいわゆる朝日新聞の天声人語に相当する欄を
弁護士会新聞に書かなければならないことになったようです。

以前にも一度,その欄を担当して書いたことがあったのですが,
一度,ああいうものを書くと,いかに天声人語のレベルが高いか
気づかされます。

まあ,あれはマスコミの中でも,おそらくトップクラスの人がいる朝日新聞の
しかもトップクラスの能力を持つ人が担当する欄でしょうから
レベルが高いのは当然なのでしょうが,あれはすごいです。

私は,基本的に強気で,どちらかというと大口を言う方ですが,
今回,天声人語を超えるレベルのものを書く自信は全くありません。

さて,何を書いたものやら。

 
 

Comments are closed.