双眼鏡2

ようやく双眼鏡を,山の中で試す機会がきました。
自意識過剰な世の中ですので,
街の中で双眼鏡をうかつに出すこともできません。
誰も,あんたのことなんて,みてないよ!
と言ったりしたら,さらに問題がややこしくなります。

やはり,人気のない山の中が一番です。
で,森の中をじっくり眺めてみますが,
これはなかなか楽しいです。

普段見慣れた森ですが,
ピントがあったところ以外はぼけていること
望遠による圧縮効果が働いて,
木々が妙に密集しているように見えたり
なだらかな斜面も急に見えたり。
だいぶ違った風に見えます。
また,カメラと違って双眼なので3Dです。

そして,再度,3種類の双眼鏡を比較です。

①安い高倍率ズーム双眼鏡
②安いズームなし双眼鏡
③高いズームなし双眼鏡

①と②③の差が,極端でした。
高いところにぶら下がっている,ドイツトウヒの
巨大な松ぼっくりを見上げてみると,
①は暗くてよく分かりませんが,②や③はくっきり見えます。
さらに,①は視野がとてもせまい。

そんなわけで,①しか持っていなかった状況からすると
大きな進歩です。

②と③は,昼下がりくらいの時間だと,明るさはあまり変わりません。
視野は,③のほうがやや広いことは確かです。

②は③のように,ボーッと森の中を眺めたくなるかというと
そうでもない気がします。

たいてい製品の価格に対する性能の向上は逓減します。
低価格帯では,価格が倍になれば,性能も倍になるとしても,
だんだん,1割の性能向上のために,価格が何倍にもなるのが通常です。
費用対効果がどうの,と騒ぐ場合は,そこら辺の感覚の問題なのだろうと思います。

さて,鳥を見るという挑戦については,
なかなか先は長いという実感です。
肉眼でみつけたものを,双眼鏡でとらえるのは意外に難しい。

何がどう区別して良いのかさっぱり分からないシジュウカラの類の
鳴き声の区別は,双眼鏡の助力を期待しています。
でも,双眼鏡でじっくり見ていると,さらに分けの分からない鳴き声の
レパートリーもあり,混乱が深まっています。

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