ここ1年で読んだ本(紙の本編)

続いて紙の本です。
kindle化されていなかったり等の事情で購入した紙の本です。
ブラック・スワン-不確実性とリスクの本質 (上)(下)
とても面白かったです。ぽつぽつと読み返しています。漠然と考えていたことについて、裏付けが得られたり、また疑っていなかったことについて疑念を持つきっかけもありました。
基本的には、認識論の本ということだと思います。人間の知の限界、そしてその限界が人間自身が考えるよりずっと低いということです。
伝統的な認識論の流れに、統計学や投資行動の知見を追加して、偽悪的な文体で書いています。
太陽と地球のふしぎな関係-絶対君主と無力なしもべ
こどもと読むために購入。宇宙の話は人間の理解を超えています。ブラックスワン的な発想でいえば、人間の知能は宇宙を理解できるようにはできていないように思います。みえている太陽の形は可視光線を放っている範囲であって、太陽のもろもろの要素を考えれば太陽は地球を包み込んでいるともいえるとか。

図解 気象学入門-原理からわかる雲・雨・気温・風・天気図
これもこどもと読むために購入。気化熱というのはよく出てきますが、その逆、つまり水蒸気が水に戻るエネルギーというのはあまり考えていませんでしたが、それが莫大で、台風だなんだのエネルギー源のようです。

暴力の人類史 (上)(下)
新聞の書評をみて購入。かなり分厚く内容も堅いので、半年がけでなんとか最後まで読み通しました。
何年か前から、個人のケンカについての歴史的または文化人類学的に詳細に研究した本を読みたいと思っていました。というのは、当事務所で取り扱っている個人法務事件は、冷静な論理や費用対効果の世界ではなく、もっと根源的な感情の世界の出来事であって、いまは弁護士だ裁判だという形で解決していますが、歴史的または異文化においてどのように、問題を解決してきたかを知ることは、いましている仕事のより深い理解につながるのではないかと思っていたからです。
この問題意識にかなりこたえてくれる本です。それ以外にも、様々な知見がちりばめてあり、かなり面白かったです。
ただ、日本語でのタイトルは???まるで、様々な残酷物語を読みたい人向けのような題です。「性善説 なぜ暴力は減少したのか」 とでもいうのが原題(THE BETTER ANGELS OF OUR NATURE why violence has declined)のニュアンスような気がします。それじゃあ、売れないのかな。
運は創るもの-私の履歴書
ニトリの創業物語です。日経新聞の私の履歴書が面白かったので、思わず買いましたが、私の履歴書プラスアルファは、それほどでも。

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