最小不幸社会


菅直人首相が先日の首相官邸での就任会見で

「最小不幸社会」という言葉を使いました。

 

この言葉の出所は

ロールズの”正義論”が背景にあるのではないかと言われています。

 

私はロールズの著作を読んだわけではないので、

ゆるい理解の範囲ではありますが

「社会において一番不遇な人の利益の最大化が(マクシミン原理

正義である」という発想です。

 

倫理学上もっとも有力な考えは”功利主義”

つまり最大多数の最大幸福の原理です。

この原理は基本的には

政治・経済における市場主義と重なります。

 

”功利主義”

「最大多数の最大幸福を目指すことがよいことである」

という理論です。

この理論は

①平等を目指すわけではない(弱者を考慮しない)

②各人が自分の利益追求すれば,世の中がよくなる(いわゆる「見えざる神の手」の市場理論)

という意味を含みますので,感情的な反発もあります。

 

そこで、より感情的にしっくりする思想が色々と唱えられ

その中でも比較的受け入れられた思想のひとつが

ロー ルズの” 正義論”なわけです。


私自身は、ロールズの正義論をきいたときは
あまりピンと来ませんでしたが

首相の考えは、国民に伝わったのでしょうか?

Comments are closed.