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ニーチェが流行ってる?

木曜日, 5月 26th, 2011
『超訳 ニーチェの言葉』という本が100万部も売れ,ニーチェが流行っているそうです。

哲学書の類がこんなに売れるとはびっくりです。売り方がうまかったのでしょう。

さて,私も学生の頃はニーチェは好きでした。
特に『善悪の彼岸』という本は,読むと色々と思いついて,思索が進むので,
手元に置いておいて,気が向いたら,適当に開いたところを読んでいました。

今は,昨年読んだドラッカーの『マネジメント』が同じような感じで,4分冊あるので,
色々な部屋に置いてあって,気が向いたら開いたところを読んでいます。

さて,学生の頃にニーチェを読んで,
その後,何年かたって織田信長に興味をもって色々調べていた時期があって
ふと,ニーチェの超人と織田信長はイメージが重なるなあ,なんて思ったことがあります。

現世より来世を優先するような宗教
(ニーチェ→キリスト教,織田信長→一向一揆をはじめとする仏教)に
破壊的で毅然とした態度で,徹底的な現世肯定指向を打ち出すという方向性が
ニーチェが描く超人と,織田信長がしたことに共通性を感じます。

日本でも,戦国期あたりまでは,宗教のために命を賭ける人がたくさんいたようですが
安土桃山期以降,現代に至るまで,どんどん非宗教化していって,
今では,宗教というと,うさんくさいモノの代表のような扱われ方です。
日本では,織田信長の登場により,「神は死んだ」のかもしれません。