有為な若者の夢を喰らって

明治学院大学がロースクールから撤退するそうです。

以前、ポスドク問題とロースクール問題の相似性を指摘したことがありました

どちらも、少子化によって、事業基盤が危うくなった大学が
怪しげな夢を若者に提示して、学生を集めたが
泥舟だったという ことかもしれません。

司法改革を学校再生の千載一遇のチャンスと思ったことは間違いなさそうです。
正直、法曹界とほとんど関係ないと思われる大学が、色々名分を掲げて、参入してきました。
その類がほとんど、駄目ですね。

司法試験の合格率が低すぎるとか、ロースクールが言っています。
私は、ロースクールの実情はよく分からないのですが、
司法試験に合格できない人を卒業させる時点で
教育機関の体をなしていない、といわざるを得ません。
通っていれば力がついていなくても卒業できるのであれば、
司法試験の受験資格として、ロースクールの卒業を要求する意味はありません。

卒業生のうち、 多少の人が、試験が苦手で司法試験に合格できない
なら分からないでもありませんが、ほとんどが合格できないのであれば
そもそも、卒業認定能力がないとしか言いようがありません。

確かに、お金を払ってくれている学生に対して、単位を認定しないというのは
組織としての大学としても、
教員としても、なかなかつらいところなのかもしれません。

でも、それができないのであれば、そもそも教育者・教育機関としての
器量・能力がないという他ないでしょう。

ロースクールには、横浜でも、普通の弁護士が色々招集されて教えているようです。
そんなふうに、召集されて教えている人に
学生の真の能力を測ったり、
もしくは、心で泣いて、落第させるよう な器量を期待することはできません。

色々と美しい名分を掲げてロースクールに参入してきたとしても、
卒業認定にプライドがないという点で
大義名分はとってつけたものに過ぎないことは、明らかでしょう。

でも、もうロースクールの夢は枯れています。
次は、どんな夢を描いてくれるのでしょうか?

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