生産的先延ばし

グーグルのブログ等をみるサービスにリーダー
というのがありますが,
何も登録しないでいると,
適当に,お勧めと思われるものが表示されています。

そんなところ,
クリエイティブな良い仕事をするには,無意識に任せてなるべく放置すべし?
なんて記事がありました。

よんでみると,弁護士が書面を作る場合でも,思い当たることもあります。

弁護士が作る書面がクリエイティブかどうか?
なんて思うかも知れませんが,
法律解釈の仕方や
一見関係なさそうだが,実は重要な事実
(推理小説的な,事実発見の部分)
をどこまで,ひらめくことができるか
というものがあります。

そういうものを,もっと思いつけるのではないか?
と思っているうちに,だんだん期日が迫ってきて,
ということはあるものです。

私自身は,このような書面を作る場合は,
まず,早々に手を付けはじめて,
時間があるときに,少しずつ少しずつ
書いていくスタイルです。
そうすると,その日の気分によって
全く違った観点から,ひらめいたり,思いついたりする
からです。
つまり,早めに手を付けないとそもそも放置期間にさえならないので
早めに手を付けて放置期間を長くするということだと思います。

でも,このスタイルは特殊なようです。
書面を作るときは,まとまった時間を作って
ガッと仕上げるというのが
弁護士の通常のスタイルのようです。
ドラッカーも,仕事をするにはまとまった時間を
作ることが大事,と言いますので,
一般的な方法だと思います。

ちょこちょこ,やると,うまくやらないと
そのたびごとに,事件の概要をつかむ作業
等を繰り返さないとないので,
普通だと,時間の無駄が多くて不合理という面もあります。

ただ私は仕事スタイルが特殊で,
1日の間に,30分から,1時間。
調子の良いときでも,1時間半程度,
ある種,覚醒した時間が来ます。

その瞬間だと,キーボードでメモしても追いつかないほど
色々なことが思い浮かんできます。
たぶん,他の人が,1日かけてする量をこなす感じが
この,わずかな時間に訪れます。

が,突如,思考が働かなくなり,全く進まなくなる。
それでも,無理にやると,翌日疲れが出て
数日,この特殊な時間が現れなくなる。
だから,半日まとめて,みっちり仕事をするなんて言う
芸当はできません。

そこで,この短い時間をいかに,つかみ
各事件に割り振るか,というのが大事です。

で,他の時間は,この時間が訪れるのを待ちながら,
疲れないような単純作業にいそしむ

と,まあどうみても,サラリーマンはつとまらない
仕事スタイルです。
(だからサラリーマンをやめたわけですが)

その結果,少しずつ,ちょこちょこ
仕事を進めていくというスタイルになったようです。

もっとも,あまり一つの事件に,この時間を注ぐと
論理構造が複雑になりすぎたりして,
自分としては完璧なつもりが,
人に伝えるには難解すぎる状況になることもあるので,
完璧を目指さず,ほどほどにエネルギーをそそぐ
ほうが,今のところ結果が良いようです。

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