B型肝炎訴訟(なぜ年長の兄弟なのか?弟や妹では駄目なのか?)

B型肝炎訴訟の仕組みでの大きな疑問のひとつは
母子感染を否定する資料として、
なぜ年長の兄弟がキャリアでないことが必要なのか?弟や妹では駄目なのか?
ということがあります。

これも、B型肝炎ウィルスの特徴に原因があります。
キーワードはセロコンバージョンです。

B型肝炎ウィルスのキャリアであっても感染力の強い状況と
弱い状況があり、
強い状況から弱い状況への変化
(セロコンバージョン)が起こることがあります。
(なお、この感染力がHBe抗原抗体の問題)
でも、
弱い状況から強い状況に変化することはありません。
しかも、この強い状況と弱い状況での感染力は著しく違います。

そこで、
兄姉が感染していなければ、
そのときに母親はキャリアでないか、感染力が弱い状況だったことになり
一度弱ければ、その後強くなることはないから
自分も母親から感染した可能性はきわめて低い。

他方、弟妹が感染していないとしても
母親は自分を出産したときは、感染力が強い状況だったが
弟を生むときには感染力が弱くなっていた可能性がある。
そうすると、弟妹が感染していなくても母子感染は否定できない。

ということになっています。

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