よいウイルス


最近は、電車に乗っても、ほぼ全員マスクをしているので驚くばかりです。



先日みた記事だと、65%の人が市販の風邪薬でウイルスを倒して風邪を治せると思い込んでいるようです。きっと、医者にいったり、医者の出す薬を飲めば風邪を治してくれると思い込んでいる人は、もっと多いのでしょう。



マスクをしていない人にガンを飛ばしている方々の大半がこのような状況かと思うと、人間がオカルト的な世界観を抜け出すことは難しいのだろうと思います。



さて、ウイルスといえば、ヘルペスウイルスがうつ病に深く関与しているという研究結果のニュースは、すごく興味深いです。どうやら、皆ヘルペスウイルスには感染しているのだが、疲れすぎると活発化して脳に行く→うつ病に、という機序のようです。
そして、もっと興味深いのは、この研究結果についての別の(日経なので有料)記事で、人間がヘルペスウイルスに感染すると、ストレスに敏感になり心配性になる。人間がいまのような人間になって知能や文化を花開かせたのは、ヘルペスウイルスへの感染が契機かも、なんて話がでていたことです。この可能性は、すごい話だろうと思います。



今年のコロナ騒動の中で、ウイルスに感染していても無症であることは多いということが広く知れ渡りました。病気等の症状を出さないまま、多くのウイルスが人間の細胞内にひそんでいるようです。



遺伝子の解析が進むことによって、細菌の類については、人との幅広い共生関係について、だいぶ、理解が進んできたようです。でも、ウイルスについては、まだまだでした。でも、もし一定のウイルスが、無症とはいいながら、人間の性格に深く関与して根差している可能性があるのです。



仮に、抗生物質のように汎用的に効く、抗ウイルス薬が開発されて、またはうつ病を防ぐためにヘルペスウイルスを駆除できる薬が開発されて、人々がそれを摂取しだしたら、人間は野生動物のような性格になってしまって、一気に文明が崩壊する、なんてことも絵空事ではないということでしょう。



さらに言えば、いわゆる民族性とか、最近流行りののなんとか障害とかについても、いままでは人間の遺伝子レベルでの説明を試みていましたが、ウイルスレベルでの考察も必要なのかもしれません。あの民族は勤勉だとか、感情的だとか、好戦的だとか、そういったあたりは、だいだい受け継がれてきたウイルスのせいかもしれません。社会にうまくなじめないのは、ヘルペスウイルスに感染していないからかも、とか。



人間の認識の枠組みからすると、細菌もよい菌と悪い菌、ふつうの菌とかそういう枠組みでないと理解できないことが多いので、様々なウイルスが複雑に人間にからみあっているということは、うまく理解できない可能性もあります。効かない風邪薬が効くことになったように、複雑に人間性とからみあうウイルスは、存在しないことになりそうな気もしますが、なかなか想像をかきたてられる話ではあります。



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