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自動運転その2

金曜日, 11月 6th, 2015
やはり自動運転の実現に向けて法整備等、色々と動き出してきました。

経済的な観点からすると、日本が先陣を切ったことはとても大きいと思います。
先陣を切ることで、思わぬ事故等のリスクもまっさきに受けることになるとは思います。ただ、自動運転がおそかれ早かれ実現するのであれば先陣をきったほうがメリットが大きいこと、日本の経済的繁栄が自動車産業に依存していてその面からも自動運転先進国になるメリットは大きいこと、からすると積極的に推進すべきなのでしょう。

法整備もすすめる等と記事もでています。賠償責任の問題も記事にはあったりしますが、自賠法がある現状からすると自動運転が失敗して事故が起きた場合も所有者が責任を持つということでおおむね済むと思います。だからしっかり任意保険に入りましょうということです。でも、細かな問題があるのかもしれません。

法整備で、しっかりやってほしいのは、法定速度の問題です。大半の運転者が支持していない現状の法定速度規制はこれを機会に見直すべきでしょう。万が一にも、たくさんの自動運転車が高速道路を時速100㎞(ちょっと風がふけば時速60㎞)で走り出した日には、渋滞がすごいことになりそうです。高速道路の法定速度は時速120㎞あたりにして、それを超えた場合は厳密に取り締まるという本来あるべき姿に変える必要があると思います。

この問題は、法定速度の問題に限らない将来的に大きな問題をはらんでいます。
自動運転車というのは、人間界で自律的に生活をはじめる人工知能の先陣をきる存在といえます。
人間が従うのと同じルールに人工知能も従いながら、人間と人工知能が社会で共存するということは、将来的に想定される状況ですが、まずは人間が運転する車と自動運転車という形でそれがはじまるのです。

人工知能が人間社会でルールにしたがって生活する場合、ルールは明確で一義的である必要があります。周りの人の顔色をみたり、誰かさんにあとでおこられそうかどうかとかに応じて臨機応変にというわけには、なかなかいかないと思います。やってよいことと、やってはいけないことについては、できるだけ明確にしておくということが肝心なのです。

となると、高速道路では法定速度+20㎞まではうすいグレーで、+40㎞までは濃いグレーで、法定速度内は法律上はホワイトだけど安全かどうかという基準でいうとかえって危険かも。だから覆面パトカーがいるとか、まわりの車の流れをみながら、あうんで速度を決めていくなんていう状況は好ましくないわけです。

というわけで、自動運転に先陣をきるだけでなく、明確なルールという点では後進国といえる状況は早急になおして、きたるべき人工知能との共存社会にむけた社会整備についても先陣をきってもらいたいものです。