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大河ドラマの江が終わりました。

日曜日, 12月 4th, 2011
今年の大河ドラマも、終わりました。
スタートは、明るい主人公で行くのかと思いましたが、
中盤以降は、辛気臭さ爆発で、義経以来の
陰湿な主人公でした。

秀忠との夫婦は円満ということですが、
あんな妻でしたら、99%寄り付かないと思います。

為政者の役割は、100人を犠牲にして1000人助けることです。
それができなければ、為政者の資格はないでしょう。
でも、それは一人の心情としては、極めて苦しい選択です。
それをフォローせずに、道徳的な非難の目で待ち構える、
為政者の妻として最悪としか言いようがありません。

たとえば、「アフリカの子にワクチンを 」なんて叫んでいますが、
日本がそういう状況にならないようにするためには、
多少、弱者保護を後回しにしても、経済を守らなければなりません。
経済や国力の充実より、目前の弱者保護を優先すれば、
将来においては、今の弱者保護よりはるかに低レベルの
弱者保護しかできなくなる。
そういうことを考えるのが為政者の役割だけれども、
為政者の個人の心情としては、なかなかつらいものもあるし、
世間的な批判もある。
その部分を、理解してやるのが、為政者の妻として上
一切、夫の仕事に関心を持たないのが中
世間レベルの道徳的批判を浴びせるのは下

ところで、徳川家は世界の歴史でも稀にみるほどの
平和な社会を気づいたのですが、それでも
「しょせん、徳川家の利益のためでしょ」
という視点からは逃れられません。
100人犠牲にしたのは、1000人を助けるためなのか
自分の利益のためなのか、常に疑念が生じてしまいます。
これは、人間がこの判断をする限りは常に生ずる問題です。

市場原理が、便利なのは、これを市場がしてくれることです。
100の企業をつぶして、1000の企業を助けるという判断を人がする場合
自らに親しい企業を助けたのではという疑念から逃れることは困難です。
でも、人格をもたない市場にはそういう疑念は生じませんし、
また、個人の心情における苦しみが生じることはありません。

まあ、そんなところで今年の大河ドラマも終わりましたが、
来年はもう少し明るい主人公に出てきてもらいたいものです。