自己責任で遊ばせてくれ

昨日だったか,NHKの朝のニュースで,スキー場のコース外を滑る人がいて,
迷惑で怪しからんという話が出ていました。

「勝手にさせてやれ」と思います。
スキーは本来,ゲレンデでするものではなく,自然の山の中で命の危険を
伴いながらするものです。

そういうことを若者がしたがるのは,人間としてごく自然な行為だし,
望ましい行為だろうと思います。

助けに行かなきゃならないので迷惑だ,とか言いますが,
勝手にしていることに本来助けに行く義務はないはずなのです。
情として助けに行ったとしても,しっかり費用を請求すればよい話です。
山岳救助と同じです。

変なところをすべると,雪崩がおきるということですが,
それは別問題です
。そういうところは別の刺激(鹿や風や気候の変化)でも雪崩れかねないでしょうし,
そういうところだけ,進入禁止を明確にすればよい話です。

ところが・・・・
実際に勝手にコース外を滑って事故が起こると訴える奴がいるんです。
訴えられるだけでスキー場としては
かなり迷惑しますから,とりあえず無難に・・ということになります。

私も若い頃は,山でスキーをしたり,バイクで未舗装路を走ったり
色々と危険を楽しみました。

でも,バイクで林道を進むと,ゲートが閉まっていることが多い。
誰も使わない林道,せめてバイクだ走ってその効用を発揮させてやろうと
思っているのに,無用の長物を助長しています。
きっと,勝手に進入して事故でも起こされたら・・・という配慮でもあるに違いない
と思いました。

近所の空き地や林のように自分が子供の頃遊べたような場所も,
最近はほとんどフェンスが立っています。

諸悪の根源は・・・そう,弁護士です。
あいつらが訴えるから,世の中がおかしくなるんだ
と思っていました。
で,弁護士になろうと思ったときも,そういう奴らから訴えられた場合に
なんとかしっかり訴えを退けられれば,なんて 考えていました。

で,現実に弁護士になると・
そう,損害賠償を請求する根拠となる法律が曖昧。
つまり過失があれば,損害賠償できるということで
過失の内容は個別の場合に一切明確にされていない。
最終的に裁判官が,「・・・・すべき注意義務があった」と
事後的に取り決めるという仕組みなのです。

そうすると,現行の法律を前提にする限り
訴えても認められる可能性が十分ある。
そうすると,野山を閉鎖したくなるのも十分理由があるし,
被害が出た場合に,訴えることにも理由がある。

そう,法律が悪いのです。
これは,立法的に解決するしかありません。
近所の空き地であれ,雪山であれ,林道であれ
好き勝手に遊びたい人のために,自然を解放した場合に
所有者や管理者の責任を免責する法律を作る
のがきっと早道なのだろうと思います。

まあ,いつも人のせいにしているようで恐縮ですが,
若者が自己責任で自然の危険の中で遊べるような世の中になってほしいものです。

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