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データ分析

火曜日, 4月 23rd, 2013
私の仕事のうち,直接的な弁護士仕事が占める割合は
それほど,多くなく,組織としてのマイタウン法律事務所が
よりよい仕事をできるようにするのがメインの仕事です。

で,具体的に何をしているのか?というと諸々ですが,
データ分析も大きな仕事です。

数字とにらめっこは,きらいではなく,弁護士仕事のうちでも
通帳の履歴とか,証券口座の履歴とかを徹底的に分析して
事実をあぶり出すという作業は,もっとも好きな部類です。

プロ野球が好きなのも,多分に数字に満ちあふれているからだと
思います。

そんな中,高校か大学でしっかり統計学を学んでおけばと思うこともあります。
確率・統計のうち,確率部分は高校で学んでいて,物事を考えるツールとして
十二分に機能しています。
統計も何年か前に,高校用の参考書買ってきて独習しようと試みましたが,
途中で,挫折しました。

高校において,色々な数学を教養として教え込む中で,
確率・統計が必修ではなく,選択的な状況なのは,残念な気がします。
世の中の状況を把握したり,専門化が云々言ったり,
科学的かどうか考えたり,という場面で統計がどういうものなのか
統計の限界や,うまく機能する前提は何か
ある程度理解できているかどうかは,極めて重要だと思います。
高校で教える他の数学が,不要とは言いませんが,
現代社会では,統計学は諸教養の基礎をなすものとして
最優先に教えるべき学問のような気もします。

とはいえ,途中で挫折した理由のひとつは,
何か,今の仕事の上ではたいしたことが分からなそうな気もしたからです。

二つの数字が関係ありそうだなと直感的に分かる程度のものについて
統計的に有意という結論がでて,そうでもないものは
やはりそうでもないという結論がでるという,
まあ,グラフにすれば分かる程度のこと以上,何か出てきそうもない気がして,
やる気がうせた部分もあります。

さらに,p値?あたりをもとに,数式やプログラムを組むほど
複雑な商売を組み立てる場合は,面白いかも知れませんが,
今のところ,そこまでする意味はなさそうです。

ドラッガーは,経営に対する統計の利用について消極的で
(原典を確認しないので,かなり曖昧な既述ですが)
経営上重要な人間行動は,正規分布しないし,
重要な情報は定量化された時点で過去の情報に過ぎなくなって
重要性を失う。重要な情報は定性的。
というようなことを言ってた気がします。

これも,なるほど,と思いあたることがシバシバあります。

とはいえ,事務所の状況をあらわす諸数値は,自動車や飛行機の計器類
のようなものだと思います。

なくても運転できるし,本当に危機的な状況になったら
全く役に立たないかも知れませんが,
すくなくとも,より高度な運転をしたり,
危機の兆候をつかむ上では,目を配っていた方がよいことは
確かだと思います。

そんなわけで,今日も,諸数値の把握・分析にいそしんでいます。