Archive for 6月 11th, 2010

雑誌「AUTOCAR」

金曜日, 6月 11th, 2010
AUTO CAR JAPAN (オートカージャパン) 2010年 07月号 [雑誌]
AUTO CAR JAPAN (オートカージャパン) 2010年 07月号 [雑誌] ネコ・パブリッシング 2010-05-26
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「AUTOCAR」という車の雑誌があります。

イギリスに本家の「AUTOCAR」という雑誌があり

日本版「AUTOCAR」の記事の1/3?程度はイギリス版の翻訳記事です。

「AUTOCAR」の翻訳記事のレベルは、日本の車雑誌の記事とは全く別物です。

どのような車をすばらしいと考え

どのような車を悪しと考えているのかが

記事全体からひしひしと伝わってきます。

そしてその価値観は、雑誌全体を通して、一貫しています。


「試乗レポート」では

その一貫した価値観から考えて

よい車は絶賛するし

駄目な車は「買うに値しない」という評価をします。


「比較試乗」でも

勝ち負けを明確にすることが多く、その勝敗の理由も説得的です。

ジャーナリストという職業が、尊敬の対象になる職業であることがよくわかります。


さて、日本の弁護士が、裁判で提出する書面はたいてい”主張”書面といわれます。

ところが実情は、”主張”とは名ばかりで

単に事実の羅列にすぎない書面だったり

いたずらに感情的だったりるす書面に

しばしば出くわすことがあります。


当事務所では、徹底的に法的問題を精査した上で

「この事件ではこの点が大事だと考える」
「このような解決が妥当である」
といった視点や価値判断を明確にし

冷静で理論的な”主張”に値するような書面を作成するよう心がけています。

最小不幸社会

金曜日, 6月 11th, 2010

菅直人首相が先日の首相官邸での就任会見で

「最小不幸社会」という言葉を使いました。

 

この言葉の出所は

ロールズの”正義論”が背景にあるのではないかと言われています。

 

私はロールズの著作を読んだわけではないので、

ゆるい理解の範囲ではありますが

「社会において一番不遇な人の利益の最大化が(マクシミン原理

正義である」という発想です。

 

倫理学上もっとも有力な考えは”功利主義”

つまり最大多数の最大幸福の原理です。

この原理は基本的には

政治・経済における市場主義と重なります。

 

”功利主義”

「最大多数の最大幸福を目指すことがよいことである」

という理論です。

この理論は

①平等を目指すわけではない(弱者を考慮しない)

②各人が自分の利益追求すれば,世の中がよくなる(いわゆる「見えざる神の手」の市場理論)

という意味を含みますので,感情的な反発もあります。

 

そこで、より感情的にしっくりする思想が色々と唱えられ

その中でも比較的受け入れられた思想のひとつが

ロー ルズの” 正義論”なわけです。


私自身は、ロールズの正義論をきいたときは
あまりピンと来ませんでしたが

首相の考えは、国民に伝わったのでしょうか?