Archive for 5月, 2011

美学とモラル

水曜日, 5月 11th, 2011
震災後の非被災者の,色々な行動の報道をみていて,大学の頃に考えていた,美学と道徳の問題を思い出しました。

自分はこうすべき(例えば「旅行は自粛すべき」)という,考えについて,個人の生き方美学の問題と,道徳(モラル)の問題とは分けて考えることができます。

美学の場合,他人がどうするかは問題となりません。

道徳として語られる場合は,「他人も同じようにすべき」という含意があります。

宗教的な背景がなければ道徳であっても何ら強制力はない

つまり,非道徳的であっても,何ら罰はない。

ので,美学と道徳の問題は区別がつきにくいのです。

ただ,道徳の場合は「他人も同じようにすべき」とする以上,

皆がそのような行動をとった場合にどうなるか

ということは,考えざるを得ません。

そうすると,例えば皆が自粛→経済が縮む→被災者支援もままならない

ということが本当だとすると,自粛という行動は,道徳的にはいかがなものか?という可能性が出てきます。

もちろん,酷い目にあっている人がいるのに,誰も自粛的行動をしないような非人間的な社会は耐えられないという価値判断をすると

やはり自粛は道徳的に正しいということになります。

寄付についても同様です。

サラリーマンは別ですが,事業家は寄付などせずに,その額を事業に投資すれば,

よりおおきな経済活動を生み,寄付金額よりはるかに大きい納税額を生み出す可能性があります。

つまり,「事業家は寄付をすべき」というルールが一般化するより,「事業家は事業に投資すべき」というルールが一般化したほうが

被災者支援に役立つのであれば,後者のルールが道徳的に正しいかもしれない,ということになります。

なんて,まさに書生っぽいことを学生時代は,考えていましたが,

最近は『これから「正義」の話をしよう』なんて本が話題になっていますので,世の中この手の話題に興味がないわけではないようですね。

現実の紛争を扱っている今の仕事に役に立っているのかどうか?は依頼者の方に判断してもらうしかないかも知れません。

 

スワローズ,4月は好調です。

月曜日, 5月 2nd, 2011
ヤクルトスワローズは,昨日現在,単独首位です。

投手陣の充実に加え,畠山とバレンティンが予想外に打ちまくってくれました。

投手陣は,9連勝した中で,無失点勝利が5勝という充実ぶりです。

期待の館山が2完封しています。

打撃は,開幕当初不調でしたが,生え抜き中心にして,よみがえりました。

でも,影の立役者,不思議な成績を上げている選手がいます。

レギュラーを外れている福地です。

現在ヤクルトの試合数は17試合ですが,

10試合に出場し,7盗塁を決めて,現在セリーグ盗塁王の福地です。

10試合で7盗塁というだけでもすごいのですが,

なんと,現時点でヒットは0本,四球2,死球1です。

つまり,主に代走で出てきて,盗塁を決めているということです。

代走ですと,1試合,1回程度しかチャンスがないですから,代走で出たら,

かなりの確率で盗塁を試み,成功させているということです。

こんな確率で盗塁してしまうのであれば,送りバントはいりません。

いわゆる盗塁成功率とは次元が違います。

盗塁成功率とは,盗塁を試みた上での成功率だからです。

盗塁を試みなければ,分母になりません。

そして福地が,いかに相手にダメージを与えているかは,次の数字が示します。

得点7です。

つまり,7盗塁して,多少ずれはあるかも知れませんが,7回ホームインしているのです。

この驚異的な数字は,相手投手のクセを,普通では考えられないほど,徹底的に研究していなかったら無理でしょう。

このような影の努力を,数字が浮かび上がらせてくれるのも,プロ野球の面白いところです。

今年は野鳥

日曜日, 5月 1st, 2011
ここ数年、山小屋周辺の木の名前やキノコの名前を色々、調査してきました。

キノコは、まだまだ分からないものや自信のないものばかりですが、木の名前はかなり分かってきました。

今年は気になっていたけど、ほおっておいていた、鳥に挑戦しようと思っています。

春先になると、たくさんの野鳥の声が聞こえ、ちらほら姿も見えるのですが、今まで全くと言ってよいほど興味を持ったことがなかったので、

さっぱり分かりません。

ただ、木やキノコで、インターネットを利用した同定手法のノウハウが出来てきているので、少しは敷居が低く感じてきています。

試しに、子供用の鳥の図鑑を見てみますが、外国の鳥とゴッチャに記載され、名前が分かった上で調べるのには良いですが、

姿形から、名前を探すのは無理です。当然、声もぜんぜん分かりません。

やはり、インターネットです。

まずは、山小屋周辺の地名+野鳥で検索し、そこら辺にいる野鳥の名前をさぐりあてます。

季節ごとに書いてくれているところや、発見件数を書いてくれているものもあり(よく見かけるものかどうか分かる)、

なかなか便利です。

次に、その鳥の名前でユーチューブで検索をします。

そうすると、鳥が鳴き声とともに、現れます。

聞いたことがある声がたくさん出てきます。

そして、この時期、たくさん聞こえる声がシジュウカラの類であることが分かったのですが、この先が難しい!

シジュウカラ、コガラ、ヤマガラ、ヒガラといったあたりが、皆、鳴き声が似ていて、よく分かりません。

それぞれの映像や、実際に耳にする声は確かに違うのですが、

同じ固体が鳴き声を変える映像もあり、同じ固体の歌い分けか、同じ種類の固体差か、別の種類なのか、

なかなか分かりません。

あとは、あきらめずに、しつこく、追究していこうと思います。

そんな折、森を眺めていると、黄色い生き物が、とことこ歩いていきます。

よく見ていると、キジのような鳥です。

子供の図鑑でキジ周辺を調べ(これくら個性が強い鳥を調べるのには役に立つ)、さらにインターネットで確認してみると、ヤマドリのようです。

ヤマドリなんていうと、キノコ好きにはキノコのの名前のように思えますが、素直に見れば鳥の名前の適性が高そうです。